第4回 Domino Lounge (東京開催) 開催レポート

開催日時: 2026年7月17日(木) 13:30-17:00
開催形式: オンライン (Webex)


    アジェンダ
  1. 前回の振り返り
  2. HCL からの最新情報
  3. Domino REST API を AI エージェントから呼び出してみよう!
  4. Domino 14.5.1 及び HCL Nomad Web の検証
  5. Domino Lounge 連動企画
  6. 年間活動計画の確認
  7. その他・連絡事項

    前回の振り返り

4月度の Domino Lounge 東京では、以下のトピックが共有されました。

  • AWS お試し環境の提供開始 - Domino 14.5.1 の検証環境が利用可能に
  • Domino IQ の最新機能 - RAG とガードモデルによるセキュリティ強化
  • Notes/Domino 活用 Q&A - 林哲司さんによるエンジニア視点からの現場課題共有
  • 参考情報の共有 - ノーツコンソーシアム ブログや HCL サポートなどの活用事例

    HCL からの最新情報

発表者: HCL 臼井様

Domino 2026 (14.5.1) の新機能

 

バージョンネーミングの変更

14.5.1 から Domino 2026 というマーケティング名が追加されました。内部的なコードは 14.5.1 ですが、スプラッシュスクリーンなどでは Domino 2026 と表示されます。最新のセキュリティリリースを使用していることをエンドユーザーにも分かりやすく伝えるための変更です。

主要な新機能

  • Domino IQ の強化 - RAG (Retrieval-Augmented Generation) とガードモデルのサポート
  • ClamAV 対応 - オープンソースのウイルススキャンに対応
  • OIDC プロバイダー統合 - Notes クライアントでの統合ログイン実現
  • 基盤のアップデート - Java、OpenSSL、curl などの外部 API 呼び出し環境の強化

Domino 2027 (14.5.2) ロードマップ

  • MCP (Model Context Protocol) 対応 - AI 連携の強化
  • セキュリティの更なる改善
  • メールセキュリティ強化 - DMARC 対応
  • AI Assisted Development - 開発者向け AI アシスタント
  • ポスト量子暗号 - 将来の暗号化技術への対応

14.5.1 FP1 リリース

2026年7月に 14.5.1 FP1 がリリースされ、RAG がリモートモードでも使用可能になりました。従来はローカル GPU が必要でしたが、リモート LLM でも RAG 機能を利用できるようになり、導入のハードルが下がりました。

Notes Client の UI 強化

  • プロパティパネルがサイドバーに配置され、すっきりした見た目に
  • 最新 OS のサポート継続
  • Apple チップへの対応予定

Nomad の進化

Nomad Web

  • キオスクモード - ユーザーが利用可能な機能を制限する機能 (セキュリティ機能ではなく、機能制限)
  • CAPI サポート - 今後、文書から PDF 生成などが可能に

Nomad Mobile

  • LotusScript で CAPI 関数が動作 - Notes DLL の CAPI 関数を使用する LotusScript が利用可能
  • レプリカ機能の改善 - Wi-Fi 接続時の自動レプリカ、スケジュール複製などの機能追加予定

Verse の進化

iNotes が 14.5 でサポート終了となったため、Verse への移行が推奨されています。iNotes で可能だった機能の多くが Verse に実装され、DGX メール宛先選択などの機能も追加されました。

Domino REST API の進化

  • OpenAPI 準拠 - 標準的な REST API として利用可能
  • 柔軟な権限設定 - OAuth 方式でユーザー権限を細かく制御
  • フィールド単位のアクセス制御 - 同じ文書でもユーザーごとに Read/Write 権限を設定可能
  • MCP サーバー対応 - CData などのコネクタを通じて AI エージェントから Domino データにアクセス可能

    Domino REST API を AI エージェントから呼び出してみよう!

発表者: OSK 小宮理事

セッション概要

Microsoft Copilot Studio を使用して、Domino REST API を AI エージェントから呼び出すデモンストレーションが行われました。

Domino REST API の導入手順

1. インストール

  • HCL ダウンロードサイトから Domino REST API インストーラーをダウンロード
  • JDK のインストールが必要
  • インストール完了後、Keep Config、Keep Agents、OAuth の3つのデータベースが作成される

2. 管理 UI での設定

サーバーアドレスの 8880/admin にアクセスして管理画面を開き、以下の設定を行います:

  • スキーマの定義 - 対象データベース、フォーム、ビューの選択
  • スコープの定義 - スキーマとの紐付けとアクセス範囲の設定
  • 認証設定 - OpenAPI V3 で認証方式を設定

AI エージェントの実装 (Copilot Studio)

ランチ注文エージェントのデモ

ディスカッションテンプレートをベースにした「お弁当注文システム」を題材に、以下の機能を持つエージェントを作成:

  1. 朝食の内容を確認
  2. 栄養素を分析して不足している栄養素をサジェスト
  3. Domino REST API から本日のランチメニューを取得
  4. 各メニューの栄養素を表示
  5. 不足栄養素を補えるメニューを推奨
  6. 選択されたメニューを Domino に登録

技術的なポイント

  • Claude Sonnet を言語モデルとして使用
  • HTTP コネクター でREST API を呼び出し
  • M365 アカウント情報 を自動取得して予約者名に使用
 

複数エージェントの統合

単機能のエージェントを作成し、親エージェントから呼び出すことで、規定確認 → 申請 → 注文といった一連の業務フローを自動化できます。

まとめ

  • Domino REST API により、Notes DB をクラウド AI エージェントから呼び出し可能
  • 将来的には Domino サーバー自体が MCP サーバーになる予定 (14.5.2)
  • 処理手順が決まっている業務は API + フロー、柔軟な対応が必要な業務は MCP が適している

    Domino 14.5.1 及び HCL Nomad Web の検証

お試し環境について

ノーツコンソーシアム会員向けに AWS 上の Domino 14.5.1 お試し環境が提供されています。

  • Windows Server 2022 上で Domino 2026 (14.5.1) が動作
  • Nomad Web もインストール済み
  • 環境は1日単位でリセット (毎日申請可能)
  • ファイルの持ち込みは可能 (1GB まで)、持ち出しは不可

Notes Client の検証結果

御代理事よりNotes Clientの検証結果が共有されました:

ログイン画面のデザイン変更

従来横配置だった要素が下部に配置され、現代的なデザインに変更されました。

アイコンの変更

  • ワークスペースアイコンが 64×64 ピクセルに拡大
  • 古い 16×16 アイコンは引き伸ばされて粗く表示される場合がある
  • アイコン未設定の DB は新しいデフォルトアイコンに自動変更

プロパティパネルの強化

Designer が非インストールの環境では、サイドバーにプロパティパネルが表示され、Nomad Web と同様の操作性を実現しています。

環境設定 (プリファレンス) の変更

  • 2列レイアウトに変更され、左側でカテゴリ選択、右側でサブメニュー表示
  • 「追加のオプション」の並び順が変更 (カテゴリ別に整理)
  • デフォルトフォントが "Inter Medium" に変更

「開く」メニューのデフォルト表示

「オープンリストの常時表示」がデフォルトで ON になり、開くメニューが常に表示されるようになりました。

フラットデザインの採用

  • タブ、ボタン、ダイアログボックスなどがフラットデザインに
  • 境界線が薄くなり、視認性に課題がある部分も
  • アクションバーにグラデーションが追加

Nomad Designer の検証結果

参加者の林様より、Nomad Designer の検証結果が共有されました:

  • カラーパレット: 今風で綺麗な色
  • 単位の違い: 表の余白設定で Nomad Designer と Domino Designer で単位が異なる (インチ vs センチの可能性)
  • フォント選択: メイリオ UI は選択可能だが、メイリオは選択不可
  • 画面更新: View の開発時に画面更新が追いつかない場合がある
  • 安定性: アクションボタン作成時にクラッシュする事例あり (v1.0.18)

総評: Nomad Web は普通に使えるレベルまで成熟。Nomad Designer も継続的な改善により、将来的には実用レベルに達する見込み。


    Domino Lounge 連動企画

名古屋からの問いかけ

Domino Lounge 名古屋から東京の参加者に向けて、以下の質問がありました:

Q1. 現在の Domino バージョンとバージョンアップ頻度

項目 回答
主なバージョン 14.5.1、14.5、12.0.2 が多数
バージョンアップ頻度 5年に1度程度が最多
ハードウェア保守やリプレースのタイミングに合わせる傾向
バージョンアップ時の対応 ハードウェアと OS をまとめて更新するケースが多い
自社対応とベンダー依頼が混在

Q2. オンプレ vs クラウド環境

環境 利用状況
オンプレ (物理/仮想) 約半数
クラウド (AWS/Azure) 約半数 (増加傾向)

クラウド移行のポイント

  • 移行期間: 10ヶ月程度 (テスト環境でのパフォーマンス計測を含む)
  • 課題:
    • サーバースペック選定の難しさ (CPU、ディスクパフォーマンスの見極め)
    • コストの不透明性
  • オンプレ継続理由: セキュリティ上の制約 (外部非接続ポリシー)、コスト

大阪への問いかけ

次回の Domino Lounge Osaka (8月開催) に向けて、以下のテーマが提案されました:

  • コンソーシアムで助かったこと、メリット、新しい発見
  • バージョンアップ時の苦労した点、苦心した点は?(特にクラウドへ移行した企業様)

    今後の予定

Domino Lounge

  • 次回東京: 2026年10月15日(木)
  • 大阪 (京都開催): 2026年8月28日(金) - テーマ「しくじり先生」

その他イベント

  • ユーザー情報交換会 + Domino Hub 仙台: 2026年9月17日
  • Domino Hub 名古屋: 2026年9月11日
  • Domino Hub 大阪: 2026年11月11日
  • ユーザー情報交換会 in 神戸: 2026年11月12日

    まとめ

第4回 Domino Lounge 東京では、Domino 2026 (14.5.1) の最新機能、AI エージェントとの連携、実際の UI 変更点など、幅広いトピックが共有されました。

 

今回の主なポイント

  • Domino IQ の RAG 機能がリモートモードに対応し、導入のハードルが下がった
  • Domino REST API により、クラウド AI エージェントから Notes DB にアクセス可能
  • Notes Client の UI が大幅に刷新され、現代的なデザインに
  • クラウド環境での Domino 利用が増加傾向
  • Nomad Web/Designer の進化により、Web 完全移行の可能性が広がっている

ノーツコンソーシアムでは、今後も定期的に Domino Lounge を開催し、最新情報の共有とユーザー間の交流を促進してまいります。

また、今回ご発表いただいた皆様の資料は以下にまとめてあります(ノーツコンソーシアム会員限定)。
2026年 第4回Domino Lounge 東京開催 資料


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